ファミチキが10周年でセールだった。ミスタードーナツも100円セールをやっていた。
僕はずっとオフィスに引きこもって仕事をしていた。
毎日セブン-イレブンでご飯を買って食べた。
最寄りの駅にファミマとミスドもあって、ミスタードーナツは個人的に好きだからよく買ったし、ファミチキは10周年の大感謝祭でセール期間だったからたくさん食べた。
ファミチキは、熱い魂がこめられている。
凡庸なホットスナックではない、とてつもない情熱を持ったチキンなのだ。
基本的に、弁当などはセブン-イレブンで買う。
セブンは、廃業した商品の分のロイヤリティも店舗側に支払わせるというエグいやり方で業績を伸ばしてきたひどい企業なのだが、「味」の面で他のコンビニの商品に秀でているという事実は否定しようがない。
少し遠くに足を伸ばしてでもセブン-イレブンで買いたいと思ってしまうほどの差がある。
しかし、ホットスナックに関して言えば、セブン-イレブン最強とは言えない、と個人的には思う。
セブンの店頭にドーナツが並べられたとき、ミスドはもう終わりだと騒ぎ立てられたけど、食べてみれば味の差は一目瞭然で、ミスドの凄さがよくわかった。信念のないパクリは駄目だね。
ファミリーマートの「ファミチキ」もすごくて、あの油と肉汁の完璧な感じに得も言えぬ幸福感を感じる。それと比べると、セブンの「揚げ鶏」なんて「しょっぱい鶏肉」程度に思ってしまう。(ちなみにローソンには最近ほどんど行かないので「からあげクン」はよくわからない。)
けっしてセブンのホットスナックの質が低いというわけではない。個人的に「アメリカンドッグ」なんかはすごく旨いと思う。
しかし、ファミチキやミスドには、ちょっとやそっとじゃ及ばない何かがあるのだ。ほんの100円から200円程度の値段のスナックにも、商品の魂というものが宿るのである。
セブンのドーナツとミスタードーナツを食べ比べて、どっちも同じくらい美味しいというやつを僕は信用しない。
素材のグレードが味に直結しやすい料理と比べ、糖分が主な原料の「お菓子」は、発想と実力の勝負だと思う。その分だけ競争も苛烈だ。そして、僕の中ではミスド(とサーティワン)がそのトップに位置している。
ミスタードーナツは、手軽で安価に買うことのできる高級品なのだ。
ミスドの店内は、まるで宝石箱の中に入ったかのような、お伽話じみたきらびやかさがある。並ぶドーナツはどこか気品のあるたたずまいをしている。
大量生産のスナックとはいえ、作り手の魂のこもった商品を日々の合間に味わえるのは、消費者としてのささやかで貴重な愉しみですよね。
そして、ファミチキとミスドをたくさん食べると、太る!!