みなさん、SHIROBAKO見てましたか!近年のアニメの中で個人的に最高傑作です。みゃーもりかわいいよみゃーもり!これほどまでに”萌えっと”きたのは久しぶりだぜ!!
この記事ではSHIROBAKOについて語るが、見てないやつは今すぐ見ろ!ニコニコ動画だと第1話は無料だから!とりあえず見てみて!
もうanitubeでも何でもいいから見て欲しい。できれば円盤買うかニコ動にお金払って見よう。ニコニコ動画だと毎週最新話は無料で見れたんだけどね。
ニコ動はコメントあるから好きなんだよ!一回目は普通に見て二回目でコメント付きを見ると二度楽しめるんだぜ!カップラーメンの残った汁にご飯入れて食べるみたいな感じかな(やったことないけど)
白箱、見たらわかるけど、すごいアニメだった!「P.A.WORKS 」は、「花咲くいろは」「凪あす」「TARI TARI」「Another」 「AngelBeats!」などなど、多数の名作を手がけてきたアニメスタジオだけど、その中でも「SHIROBAKO」は群を抜いてる。
プロデューサーの瀬川浩平さんがインタビューで言ってたことだけど、わりと真面目すぎるきらいのあるP.A.がギャグ多めの作品を作ったのが良かったのかもしれない。
SHIROBAKOの素晴らしいところを挙げればキリがないのだけれど、一つだけ紹介するなら、第2クールエンディングの「プラチナジェット(ねるなるな)」かな。
歌っているのは「どーなつ◎くいんてっと(おいちゃん、えま先輩、ずかちゃん、みーちゃん、りーちゃんの5人)」。

宝箱―TREASURE BOX―/プラチナジェット(TVアニメ『SHIROBAKO』新オープニング/エンディングテーマ)(通常盤)
- アーティスト: 奥井雅美,どーなつ◎くいんてっと(宮森あおい(木村珠莉)&安原絵麻(佳村はるか)&坂木しずか(千菅春香)&藤堂美沙(?野麻美)&今井みどり(大和田仁美))
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2015/02/25
- メディア: CD
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主人公の女の子5人が声を合わせて歌うのがたまらないんですわ。変な話、「こういうのがアニメなんだよなあ〜」って感じで幸せになれるっす。Amazonレビューに「真夏に飲むサイダーのような爽快感と真冬に入るこたつのような安心感」というフレーズがあって感心したし笑ったwww
「SHIROBAKO」は、アニメの制作現場を舞台にしたアニメだ。ストーリーは意外にも王道。働くことを通した主人公たちの成長物語であり、かつての敵?が味方になる少年ジャンプ的な文脈を踏まえつつ、ギャクを盛り込んで上手にまとめあげる。
手が込んでいるし、レベルが高い。費やされた手間と才能と情熱は相当なものだろう。二十数分おきに物語が区切られる形式で、一話一話にアニメの快楽が詰まっている。
そして、作中で描かれるアニメ制作の喜びは、現実のアニメ制作…SHIROBAKOというアニメそのものと二重写しになっているからこそ、見ていて胸が熱くなるほどの説得力を持っている。
SHIROBAKOが、制作の舞台裏にスポットを当て、奇をてらうやり方でファンの興味を引いただけの作品でないことは明らかだが、アニメ制作をテーマにしたアニメというのは、やはり特殊なことではある。変わった設定だからこそ、ストーリーの運びは王道でなければならなかったとも言える。
SHIROBAKOの特殊さは、アニメの表現が描き出す矛先を、それを作っている制作側に向けていることにほかならない。
アニメは、その成り立ちからして、自由なものだ。
例えば「萌え」などと呼ばれるものは、現実の女性に対する何らかの欲望を抽象し、それのみを濃縮して二次元に描き出す。二次元という抽象化のフィルターを通した先では、製作側であれ消費側であれ、自由にその欲望を享受することができた。
アニメ絵がみんな可愛いように、自分の欲望に適さない邪魔なもの、複雑で冗長なものを切り捨てることによって、二次元化が果たされる。日本のコンテンツ文化一つの源流には、そのような抽象化の力が働いているのではないかと僕は思っている。
SHIROBAKOの場合は、そのような抽象化の先が制作者自身なのだ。自由な道具を使って、その使い手である自分たちという、あまりにも不自由なものを描き出す。そういった難問に取り組む創作上のいきいきとした喜びと、当然そこにあるべき葛藤が感じられる。
極端に理想的であり、ともすれば安易な妄想になりがちなアニメという道具で自分たちを捉え直したからこそ、現実の闇と甘やかな虚構が混ざり合った傑作が産まれたと見えなくもない。
抽象化の魔力は、当然ながら、SHIROBAKOというアニメにも存分に働いている。
出てくるキャラクターは抜群に魅力的で、このような人達と一緒に働けるのならブラックな環境でも構わないと思わせる。
みゃーもりかわいいよみゃーもり!!みゃーもりの先輩になって軽蔑の目で見られたい!みゃーもりの後輩になって優しく注意されたい!みゃーもりの同期で一緒に飲みにいったりしたい!みゃーもりみゃーもりみゃーもりいいいいいいいいいいいい!!!!
しかし、変な話、アニメのフィルターを通さない現実の宮森あおい達の姿は、わりとひどいものではないかと思われる。それは容姿だけではなく、性格や抱いている理想の面でもそうかもしれない。
アニメは自由に見て楽しむものだ。みゃーもりかわいいよみゃーもりって言ってればいいし、いや私はディーゼルさんがとか、拙者は絵麻たそがデュフフとか、ラストのずかちゃんで泣けましたとか、エリカ様に罵られたいとか、タローと平岡のコンビがあれこれとか、ただ作品を自由に楽しめばいい。
毎週SHIROBAKOのようなアニメを見ることができるのは幸福な体験だし、それ以上のものを求めようもないだろう。
しかし、こうして今、最後まで見終わった後の僕たちに、SHIROBAKOという作品をどう考えればいいかという問題は、どうしても残ってくる。それほどの作品だからだ。
SHIROBAKOの楽しさの無視できない部分は、現実から浮かび上がってくるものだ。現実にみゃーもりはいなくても、みゃーもりらしさを持った人物はいるだろうし、みゃーもりのような状況に置かれて頑張っている人だっているかもしれないし、何より、作品を見てみゃーもりみたいになりたい!と思った人は少なくないはずだ。
SHIROBAKOに対しての否定的な意見としてよくあるのは、リアリティがない、現実的じゃない、ありもしない理想を描いて劣悪な待遇に苦しむアニメクリエイターの現状を肯定している、といったものだろう。
アニメはそもそも現実を現実的じゃないものにしようとするものだと僕は思うが、ただ、現場を扱ったアニメとして、そのような批判を受けるのはそれほど不当なことではないかもしれない。
虚実織り交ぜる過程で優れたものが出来上がったのだろうが、そこにある落差は、やはり考えざるをえない。
SHIROBAKOを見て、「僕もアニメ業界で働きたい!みゃーもりになるんだ!エンゼル体操を踊るんだ!」というのはとても愚かしいことなのだろう。絵麻たそはみゃーもりやりーちゃんのアパートよりボロい、クーラーもついてない部屋に住んでるし、みゃーもりだって、ギャグとして描かれている危険ドーナツの幻覚が現実のものだったとしたら笑うどころではない。
日本のアニメ業界は非常にブラックで、出来高払の新人アニメーターはまともに生活できないくらいの低賃金と言われる。会社員である制作進行も激務とストレスで精神を病む人が多いとか。
アニメ業界のブラックさは、日本のコンテンツ産業の特徴とも結びつている。誰でもクリエイティブ産業に関わりやすいかわりに、待遇は劣悪になる。例えば米国のディズニー系の会社はごく一握りの才能しか制作に携わることができないが、日本ではSHIROBAKOのように、アニメ制作を志した5人が5人とも業界に関わっている。
あっちの「プロ」は待遇が保証されているのに対し、日本のクリエイターの環境は劣悪だ。特にアニメはその筆頭で、宮﨑駿や庵野秀明のような世界に名を轟かすクリエイターでさえ、その能力に見合う金をもらっているとは到底言えない。
そして、そのような日本のクリエイティブな産業は、今後ますます厳しくなっていくかもしれない。
ブラックさは、みゃーもり達でさえ作品に関わることのできた代償であり、日本のアニメ業界が抱える宿命かもしれない。
好きなものに関わること、仲間と完成した喜びを分かち合うこと、作品で描かれるシーンはSHIROBAKOというアニメの一番の魅力であると同時に、それは現実と重なっているものだ。そのようなアニメの空気に魅せられてしまった人は少なくないはずだが、それを単なるフィクションだと彼らに言うことはできるのだろうか?
「SHIROBAKO見てアニメ作りたいと思いました!」と本業の人に言ったら苦笑いされるかもしれない。だが、その発言を本心から馬鹿にするような人はアニメ製作者にはいないと思う。誰もが何かしら「そういう作品」を持っているものだからだ。SHIROBAKOの中にもイデポン宮森の回があったが、あのシーンを単なるフィクションと言うことはできない。
アニメ業界を舞台にしたSHIROBAKOが、視聴者にとってアニメを志す最初の作品になったとしても、それは何もおかしなことではないのだ。
傑作であり、それゆえに、なかなか複雑なものを抱えている。アニメ業界に行くつもりがない僕にとっても一つのバイブル的な作品になりそうだ。たぶん、この先SHIROBAKOについてまた改めて語る機会があるような気がする。
あくまで虚構だ。しかし、虚構であるが故に、SHIROBAKOはおそろしい作品だ。
現実は救いのないものだとしても、「SHIROBAKO」という作品はそのような現実の中から産まれてきた。といった事実が、希望と同時に、その土壌に潜むどうしようもない業の深さを実証してしまった。
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