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しっきーのブログ

ひろいこころで\(^o^)/

これからは『ネットフリックスの時代』なのか?SVOD(定額動画配信)サービスの競争がすごい!

ドラマ 本の感想 メディア

「SVOD」とは、「Subscription Video on Demand」の略で、「定額動画配信」を意味する。

「Netflix(ネットフリックス)」「Hulu(フールー)」「dTV(ディーティービー)」などの名前を聴いたことくらいはあると思うけど、これらは、月額500円〜1000円の価格で登録して、ドラマや映画が見放題というサービスだ。

どれも「YouTube」のようなストリーミング再生の動画になっていて、パソコンかスマホがあれば視聴できる。

現在、そのような定額動画配信サービス達が、ユーザーを獲得しようとしのぎを削っている。

各プラットフォームがコンテンツを引っ提げてユーザーを奪い合う

かつては、プロが作品を流す媒体は「テレビ」か「映画館」だった。
ネットは「YouTube」や「ニコニコ動画」などに象徴されるように、個人や素人が自由に勝手に投稿するもの……というイメージだった。

しかし現在の動画配信サービスは、テレビ局やアメリカのスタジオなどと契約し、最新の海外ドラマや映画などを見れるようになっている。

「Hulu」にしろ「Netflix」にしろ、登録してみるとそのコンテンツの充実っぷりに驚くだろう。月額たったの1000円でここまで見れるなんて、レンタルビデオ店で1本100円で借りていた時代からすれば考えられない。

動画は、すべてデータなので、どれだけたくさんの人が見ても通信料以上はかからない。飲食やアパレルと違って在庫をかかえることもない。だから、いくらユーザーが増えてもかまわないし、大盤振る舞いしてもその分ユーザーが増えれば採算が成り立つ。

しかし、無料の娯楽が多い中、ユーザーに「月額課金」をさせるのは並大抵のことではない

今回の記事は、本書を参考にした。

どういうSVOD(定額動画配信)サービスがあって、どういう考え方で運営され、どうテレビと関わっているか……という事例がわかりやすくまとまっているので、特別な面白さはないけど読んで損はなかった。

動画配信サービスがオリジナルコンテンツを!

ユーザー獲得するにあたって、最も重要なのは何よりもまず「コンテンツ」だ。

そして、動画配信サービス側が自らコンテンツを制作するようになってきた。なぜそうなるのか?

人気の作品と「独占契約」をするのは難しい。

例えば、『プリズンブレイク』のような大人気ドラマは、「Hulu」「Netflix」「Amazonプライムビデオ」、それぞれで見れるし、「TSUTAYA」や「ゲオ」のようなレンタルビデオ店でも借りることができる。

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権利を持っている側からしても、いろんなところから利用料が欲しいわけで、よっぽど金を積まれない限り、どこか一つのところと独占契約はしないだろう。

だから、自分で新しいコンテンツを作って、それを見に来てくれる人を増やすのが、理想的な形ではある。

動画配信サービスの場合、一度作ったコンテンツはいつでも見られる形でストックしておける。「枠」が決まってるテレビドラマと違い、ずっと置いておけるし財産は蓄積していくので、自分で制作するのはわりと堅実な方法なのだ。


実際に、多くの動画配信サービスが自社でコンテンツを作成している。


オリジナルコンテンツの最初の成功例が「Netflix」の『ハウス・オブ・カード』だ。

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海外の「ネット界隈」も、既存の映画スタジオ等からは低く見られる傾向があって、「ネット企業なんかがまともにドラマつくれるのか?」という感じだったのだけど、『ハウス・オブ・カード 野望への階段』がその下馬評を覆し、ネット配信ドラマ史上、初のエミー賞を受賞。
それをキッカケにネット系ドラマがまともに評価されるようになっていった。ちなみに、めちゃくちゃ面白いので見たほうがいい



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日本市場向けのコンテンツも制作してる。芥川賞を受賞した又吉直樹の『火花』をドラマ化。Netflix限定配信で、話題性は抜群だろう。しかも世界同時配信だ。



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「Hulu」は日テレが持ってる動画サービスなんだけど、テレビドラマでこれまでやってきたように、日本の俳優を使ってドラマを作成している。これも日米同時配信で、もし本当に面白いものなら、日本の作品が海外に広がっていく可能性もゼロではないかもしれない。



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ドラマではないけど、「Amazonプライムビデオ」も、松本人志など芸人を呼んで独自コンテンツを作っている。
10人で100万持ち寄って勝者総取りって、ゲームの大会などでやったら法律違反だけど、「そういう設定」ってことだからいいのか?


ともかく、プラットフォーム側が自らコンテンツを作成して、ユーザーを呼び込もうとするようになったということだ。
もちろん、ほとんどが他から契約して持ってきたコンテンツだけど、自分のプラットフォームに呼び込むために積極的にコンテンツを作っていく……という競争はワクワクするよね


オリジナルコンテンツを重視する「Netflix(ネットフリックス)」

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アメリカのテレビには、リモコンに「Netflixボタン」がある。Netflixは、テレビメーカーと交渉を続け、それを取り付けることに成功した。日本のリモコンにもある「WOWOW」とか「スカパー」みたいな扱いになっている。
ネットの動画配信サービスがこれをやったのは初の事例だ。


Netflixは、統計データによって、おすすめの動画をユーザーに紹介する「レコメンド機能」が充実してる。

登録したときに、「この中でどれが一番好きですか?」みたいな感じで映画やドラマが出てきて、好みのものを選んでいくと、「自分が気にいる可能性の高いもの」が一覧に表示される。

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Netflixは、精度の高いレコメンド(おすすめ)をおこなうために、可能な限り「メタ情報化」してタグ付けし、大量のデータを収集して解析している。

その詳細は表に出てきていないらしいが、「ジャンル」は当然として、公開日、監督、主演、受賞歴、ハッピーエンドかバッドエンドかリドルストーリーか、アクションが多めかコメディが多めか、暗いか明るいか……みたいな感じで、たくさんの要素をタグ付けする。

そしてそれを、ユーザーの「視聴履歴行動」と組み合わせる。
ストリーミング配信なので、ユーザー行動もしっかり補足できる。どのタイミングで見るのをやめたのか、どこでスキップしたのか、どれを繰り返し見たのか……というデータが手に入るのだ。

作品についての詳細なメタデータと、ユーザーの視聴履歴行動を組み合わせ、どういう作品がどの傾向のユーザーに受け入れられやすいか、を分析している

Netflixが注目されるのは、分析データをレコメンドに使うだけでなく、コンテンツの制作に活かしているからだ

そのデータ分析から産まれたとされる代表作が、ネット配信ドラマの定説を覆した『ハウス・オブ・カード 野望の階段』だ。


もともと『ハウス・オブ・カード』はイギリスのドラマで、『野望の階段』がついているほうはアメリカ版のリメイクに当たる。
まず、Netflixは、イギリス版の『ハウス・オブ・カード』が視聴者にしっかり見られていたことに着目した。また、デヴィット・フィンチャーの『ソーシャル・ネットワーク』などの作品もまた、Netflix上で人気だった。

さらに、『ハウス・オブ・カード』が好きな視聴者はフィンチャー作品も見る傾向があることを発見し、そのような視聴者は「ケヴィン・スペイシー」という俳優が出演する作品も好んで観ていることがわかった。

他にも候補があるなかで実現したのがこれだったのかもしれないが、Netflixは、監督をデヴィット・フィンチャー、出演をケヴィン・スペイシーにして、アメリカ版の『ハウス・オブ・カード』を作った。
それが大成功を収めたのだ。

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もちろん、データがあれば作品が完成するわけではない。
Netflix側も

素晴らしいデータがあっても、それで素晴らしい映画やドラマができるわけではない。データから『どこに有望な視聴者がいるのか』はわかっても、実際に素晴らしいドラマを作るのはクリエイターの力だ。データによる部分が半分、もう半分が『アート』の領域 (西田宗千佳『ネットフリックスの時代』、講談社現代新書Kindle版81%から孫引き)

と述べている。

半分をデータを言えるところがすごいと思うけど、とにかく、そういうやり方でコンテンツを作っている。


Netflixのお試しはこちらから


テレビに親しい動画配信サービス「Hulu(フールー)」

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「Hulu(フールー)]は、もともとはNBC、FOXなど米国の大手スタジオが共同出資して生まれたもので、「YouTube」に対抗するために2008年にスタートした。テレビ局が作った映像がYouTubeにアップされたら広告効果が吸い取られてしまうという危機感から、テレビ番組の一部をネットに公開していた。

無料版と、見れるコンテンツが増える有料版があり、どちらも番組の途中にCMが流れるテレビに近いモデルだった。

しかし、YouTubeのような気軽さもなければ、Netflixと競争できるほどのコンテンツもない中途半端なもので、2011年に日本にも進出しているが、日本でもアメリカでも上手くいかなかった。


そこで、2014年の4月に「Huluジャパン」を日本テレビが買収し、その約一年後の2015年3月には、日本のHulu加入者は100万人を超えた。日テレに買収されて復活したのだ。

買収時のインタビューの記事がまだネットに残っているが、そこから着実に成果を上げつつある。

交渉に立ち会った元アナウンサーの船越雅史を含むスタッフ達が、日テレからHuluへ転籍し、完全に独立した会社としてビジネスをスタートしたらしい。
日テレだけじゃなく、TBSやテレ東、フジテレビもHuluにコンテンツを供給している。


僕が現在契約を続けている動画配信サービスは「Netflix」と「Hulu」と「Amazonプライム」だけど、一番見た時間が長いのが「Hulu」だと思う。

オリジナルコンテンツに関してはNetflixが上だけど、『マツコ会議』『有吉反省会』『内村てらす』などのバラエティ番組や、ドキュメンタリーやイベントが充実してて、良い意味でのテレビっぽさがある。

海外ドラマに関しても、かなり良いやつを引っ張ってきてくれてて、『ゲーム・オブ・スローンズ』もHuluで見れる。


国内の動画配信サービスに関しては「Netflix」と「Hulu」の二強だと思う。


huluのお試しはこちらから


和製配信サービス「dTV(ディーティービー)」

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現在日本最大の映像配信サービスdTVだが、元は2009年にスタートした「BeeTV」だ。NTTドコモとエイベックスが共同でサービスを運営している。

立ち上げ時の「BeeTV」は、当時のガラケーの小さい画像サイズに適応した動画を作っていたけど、あまり成功しなかった。

その後の2011年、スマートフォンの台頭もあってサービス名が「dビデオ」に。映画会社からドラマや映画が調達されて、わりとまともなコンテンツが見れるようになった。
しかし、ドコモの形態契約時に、ほとんど無理やり同時加入を進める「レ点営業(店舗で申し込み用紙にチェックを入れる様からそう言わる、情報格差て手続きの煩雑さを利用するやり口)」で、ユーザー数を伸ばしている有様だった。

「dビデオ」は2年ほどで利用者が450万人を超えたが、消費者保護の観点で問題視されるなどあり、会員数が伸びなくなってきた。アクティブ利用率は低いが、料金だけを払い続けるユーザーがたくさんいる酷いサービスだった。

そのような情況を打破しようとしてか、dビデオは2015年に「dTV」というサービス名にして、カジュアルさを武器に、会員を獲得しようとしている。スマホのUIはテレビの番組表に近い形になっている。


dTVのお試しはこちらから


ラインナップとUIは「Netflix」や「Hulu」に劣るが、月額500円と安いし、登録前する前から何が見れるかわかりやすい良心的なサービスに変わってきてるので、コスパを考えるとそれなりに良いのではないかと思う。

他のドコモ関連のサービスとも紐付いているので、どちらかと言えば「Amazonプライムビデオ」に近いかもしれない。
「Amazonプライム」は、最強のサービスであることは間違いないが、「プライムビデオ」はほとんどおまけみたいなもので、動画サービスとしては弱い。これから力を入れていく可能性もあるが。

あと、「TSUTAYA DISCAS」と「U-next」は個人的にあまりおすすめしない。


ネットとテレビが協力するように

もともと、日本のコンテンツホルダーの意識は保守的で、「絶対ネットなんかに負けたりしない!!」キッ って感じだったんだけど、ここ4年くらいで、ほとんどが「ネットを無視するわけにはいかない」という意識になっているらしい。

実は、民法公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」というサイトがあって、民法5局が共同で動画サービスを運営している。
このサイト、テレビと同じようにネットでドラマやバラエティが見れるし完全に無料なのでけっこう便利だよ!

「ドラマ」や「バラエティ番組」を見逃してしまった視聴者をケアしたり、ブームに乗り遅れた人をフォローするのが目的だ。僕も『逃げ恥』をダイジェストで見た。ガッキー超可愛いし星野源は森山未來に似てる。


「ユーザーをネットにとられるとマズい」という意識だったテレビ側も、ドラマやバラエティを放映する際、見逃しても一週間以内ならネットで見れるほうがユーザーの離脱率が減って得だ、ということがわかってきた。

そして、なんだかんで多くの人が「リアルタイム性」を重視する、という事実も明らかになった。
すでにほとんどのドラマはネットで見れるのだけど、最終回に近づくにつれて、ネットの視聴数が減って、テレビ視聴が増えるそうだ。みんな段々テレビで見たがるようになるのである。

テレビ側が重要視すべきは「リアルタイム」で、過去の優れたコンテンツは貸し出して収益化したほうがいいし、ストックとしての機能はネット配信サービスに譲ろう、という感じになってきた

実際、「Hulu」は日テレのサービスだし、「見逃し配信」や「新作の宣伝のための過去作キャンペーン」などをやって、テレビとネットの相互効果を狙っている。


というわけで、テレビとネットの仲が悪い……という時代は、動画コンテンツに関しては終わりつつある。テレビ側が率先してネットに力を入れだしているのだ。

電車で中学か高校くらいの女の子が「ドラマ見逃した最悪〜」みたいなこと言ってて、「TVer」というサイトがあるんですよお嬢さん、って話しかけたくなったけど事案が発生するのでやめた。年齢とか関係なくテレビがネット配信やってることを知らない子は多いのかもしれない。

紹介したサイトへのリンク一覧