しっきーのブログ

ひろいこころで\(^o^)/

インターネットにおける「おもしろさ」のリスク

 SNSが流行し、個人に手軽な情報発信の手段が行き渡るようになった。

 多くの人間が火を怖がるようにそれに接していた時代、よく学校や親からは「ネットのリスク」を盛んに説かれたものだ。どこで誰が見るかわからないから、と。

 ただそんなこと言ったら、画像さえあれば他人がアップしたものでも出回ってしまうわけで、卒アルに顔写真の一覧を載せるみたいなことだって危険だろう。卒アルがなければ「つわはす」のダメージもまだ少なく済んだかもしれない。


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 俗に言う「炎上」って、ほとんどの場合たいしたことなくて、数ヶ月もすれば誰も覚えてないようなものばかりだ。特別に反社会的なことや犯罪を行ったわけではないのなら、炎上の一つや二つ、むしろネタになるからおいしいくらいだろう。


 しかし、人々が漠然とイメージし恐れる「ネットのリスク」の象徴になってしまった者もいる。野獣先輩、長谷川亮汰、唐澤貴洋、あるいは浜崎淳平のような男たち……。(知らない人は一生知らなくていい種類のものなので、検索する必要はないよ。)


 なぜ、そのような人達が、ネットのリスクを一身に引き受けることになってしまったのか?

 これについては、学校教育ではたぶん教えてくれないだろう。

 その理由は、彼らが「おもしろかった」からだ。つまらない人間がいくら努力してもsyamu_gameにはなれない。


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 長谷川亮汰がネット民の玩具になったのは本人の責任に拠るところが大きいが、唐澤貴洋が長谷川以上の人気?でネタにされているのは理不尽としか言いようがない。しかし、不幸なことに、唐澤貴洋はそれほどまでに「おもしろかった」のだ。


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「おもしろさ」は、人の関心を惹きつける上で強力な武器であることは間違いない。

 しかし、「おもしろさ」には明確な指標を設けることができず、さらにコントロールしづらいという大きなリスクがある。


 ネットのコンテンツの世界を見渡してみると、プロとしてやっている人で「おもしろさ」を売りにしている人が少ないことがわかる。

「おもしろい」というのは、実は非常に報われないものなのだ。ニコニコ動画なんかを見ていても、「おもしろい」ものを出す人は少なからずいるが、それで金儲けをしようとしている人、金儲けできる人は少ない。


 ニコニコのトッププレイヤーである「キヨ」や「レトルト」や「アブ」などは、いわゆる「おもしろさ」に頼ってやっているわけではない。彼らの場合、どれだけつまらない動画を投稿したとしても、一定数のファンには確実に支持される。

 クオリティの高い動画ほど、安定して続けることができない。

 動画投稿数を抑え、ブランドを築くやり方で成功しているのが「幕末志士」だが、彼らは今後実況撮ることがかなりつらくなってくるんじゃないかと僕は思っている。現在進行形でつらいかもしれない。過去作と同じレベルのものを要求され、質を落とすのが怖くなるからだ。爆発的な人気を得ながらずっと投稿できていない「レオモン」のような実況者もいる。


 ジャンプ漫画でも、「ONE PIECE」や「NARUTO」だって凡庸な感じで続けているところはあるわけで、「HUNTERXHUNTER」は週刊連載で描けるような作品じゃない。だから仕方ない。仕方ないんだ……。冨樫先生はやくもどってきてください。



 で、何が言いたいかというと、ビジネスでやっていこうとするなら「おもしろさ」はむしろ足枷にすらなりうるということだ。


togetter.com


 これなんだけど、炎上した宮森はやとさんと比べて、ブルーアイズ高卒ドラゴンさんは圧倒的におもしろい。名前の時点で強い。

 ただ、宮森はやとさんはまともに謝罪してるし仲間から慰められてるし美人とデートしてるしマッマとの関係も良さそうだし人生楽しそうだし、幸福度で言ったら圧倒的に宮森はやとさんのほうが高そうなんだよね。


 今回の炎上の件はtogetterで現状50万viewを超えてるし、宮森はやとさんからしても非常においしい炎上だったように思う。

 プロとしてやってくんなら無茶苦茶なフリでもネタに活かせよ、という意見が多かったけど、身の丈に合わないおもしろさを発揮してもあまりメリットはない。その場でみんなを納得させられるようなおもしろいことをやるよりも、プロって名乗ってるくせにこんなつまらない返ししかできないの?と馬鹿にされる形で炎上したほうが、長期的に見ればいろいろと楽だし都合がいい。

 彼らの言うプロブロガーはサロン(カレッジ?)つくって信者集めて騙すビジネスなわけで、「自分でもできる!」と思ってもらえるくらい凡庸なほうがやりやすい。

 コンテンツビジネスはおもしろいことしなくても無条件で支えてくれる人達が必要で、そういう意味では宗教的にも利益共同体的にもなっていく。



 匿名の面白い人達の居場所が狭くなってきているんじゃないかなあと思う。

 日本のインターネットのコンテクストの「おもしろさ」って、報われないからこそおもしろいってところもけっこうあるような気がするしね。


 Twitterでおもしろいこと言う「ツイッタラー」みたいな人達って、与えられる報酬に対しての求められる能力で考えると、非常にコスパが悪いんだよね。金も地位も貰えないし、承認は満たされるかもわからないけどたぶん女子にはモテない。


 世知辛い世の中だよね。

 僕は心情的にはネットに蔓延る屑どもを順番に潰していきたいと思ってるんだけど、なかなかね。