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しっきーのブログ

ひろいこころで\(^o^)/

4年間通ったガストでおこった恋の話

恋愛

「保守を語るなら、地元の飯屋に通うところから始めなければならない」と誰かが言ってたっけ。

 日々の生活を整えることから思想が始まる。足元に責任を負うことなく、チェーン店に通いながらネットで国を論じるような連中は滑稽だということだろう。


 ところで、僕は下宿先の近くにあるファミリーレストラン「ガスト」にかれこれ4年近く通っていることになる。といっても、もうドリンクバーの単品しか頼まなくなっていた。自宅だとあまり集中できないので作業するための場所として使っている。人が多いときに行くと迷惑になるので、朝の7時か夜の10時くらいの時間帯にしか行かない。


 ガストの飯は不味い。それは値段が安く素材が悪いからではなく、厳選素材を使った「本格」レストランを謳っているからだ。例えば日清のカップヌードルはカップ麺という枠組みの上で味を追求していて、それは尊敬できる仕事だ。しかしガストはリテラシーが低い層を狙った商売だ。

 自炊や節約は貧乏人のためのものだが、それをやるにも教育と蓄積が必要になる。低所得層ほど、節約することすらできず、むしろガストのように味の割に値段が高いような場所にお金を落としてしまう。そういう層を狙って「本格」レストランを打ち出すガストは、やはり好きになれない。

 長く通っているところを悪く言うのはよろしくないが、酷いものは酷いのだから仕方がない。



 そして、僕は通っているガストの店長が嫌いだ。年齢は40代か30代の後半くらいで、ちょっと強面で、とても感じが悪い。彼は僕が通いだした4年前からすでに店長だった。ガストで働く人達に愛想の良さを要求するのはお客様すぎるとも思うけど、いくらなんでも……という感じのDQNなのだ。

 例えばその店長はドリンクバーの機械を使ってよくジュースを飲んでいるのだけれど、その際に並べてあるコップを必ず水で濯いでからジュースを注ぐ。これはもうその店が清潔でないことを教えてもらったようなものだ。だから僕はドリンクバーしか頼まないが、彼を見習って飲み物を注ぐ前にコップを洗うことにしている。

 他にも客用の席に座って従業員とおしゃべりしてたりと、わりと傍若無人な振る舞いをしているのだけれど、それは僕が客の少ない深夜に来ているからというのもあるかもしれない。日中はさすがにちゃんと仕事してるだろう。あと、見てる限り仕事はよくできるのだと思う。

 そして、店長はずっと店にいる。朝に来ても夜に来ても、平日でも休日でも、彼を見ない日はない。スーツを着てホールの仕事をしているときもあれば、調理場で料理をしているときもあれば、客用のテーブルに座って採用面接や従業員との面談をしているときもある。ひょっとしたら365日ずっと働いているのではないかと思うくらいいつも店にいて、嫌なやつだけど立派なものだと思う。

 それなりにブラックな仕事ではあるのだろうが、悲惨には見えない。彼くらいになると仕事が生きがいなのだろう、自分の城を持っているみたいで楽しそうだ。採用権を働かせた結果なのか、基本的にホールの仕事はみんな女の人で、可愛い子も多い。(朝はおばちゃんが多いが。)


 とても可愛い女の子が1年ちょっと前からバイトにいる。僕は風呂上がった後でジャージとかネズミフードで来ることがあって、彼女がいて恥ずかしくなったりとかした。その子は本当に可愛くて、直接見た補正抜きにしても、女優とかアイドルにいてもおかしくないと思うし、「君はこんなところで働いてる場合じゃないよ!」って言いたいくらいの女の子だったのだ。主に土日に働いているので、平日は学校か別の仕事に行っているのだと思う。夜12時頃まで働いているので高校生ではないだろう。


 そして、昨日の日曜日のことなのだが、そのバイトの女の子と店長が付き合っていることが判明した。(まあ僕が見た限りの判断ではあるのだが、恋仲にあることは間違いないと思う。)

 恋人同士の空気の違いみたいなものは、やはりそれ以前を知っているとはっきりと分かる。まあ彼らは働きながらいちゃついていたし、女の子は店長に対してタメ口で話すようになっていた。夜も遅くだったので他の従業員はその場(ホール)にはいなかった。

 僕は最初、彼らが付き合うことの不均衡や不正を嗅ぎ出そうとしたけれど、しかし、それを認めなくていいのか、という感じが二人の間にあったことも事実だった。ドラゴンダイブに貫かれたコムギを抱き起こすメルエムのような、それを蔑ろにしたら人として重要なものを捨ててしまうことになる尊さのようなものが。



 かの性豪岡田斗司夫は、「女子高生と付き合いたいならミスタードーナツの店長にでもなればいいんだよ。しょうもない規模でいいから何かを仕切る立場とか権力がある男はモテるよ」みたなことを言っていた。なるほど。


 これからのことを考えて、あれほど可愛い女の子の恋人になれる以上に輝かしいことが今後の自分の人生にあるとはなかなか思えない。だからといって僕はミスタードーナツの店長になろうともしていない。ユニクロのゴミ袋を捨ててオシャレに力を入れようとも思わない。じゃあ何がしたいのかと聞かれても答えに詰まる。



 恋ってなんだろう?

 単調な生活なりに、今年も色々なことがあったが、その内でも特に印象的だったのは、通っている大学の先生に言われた言葉だった。その方はある方面の大家であり、言語学習にも非常に熱心に取り組んでおられた。

 僕には言語コンプレックスがある。ドイツ語もフランス語も中国語も、ずっとやりたいな~と思っていたけれどけっきょく手を出せず、外国語に関しては英語が読める程度だ。勉強したいけど続かないし、そもそも語学があまり好きではない。


 外国語を学ぶことは「他者性の学校」だとその先生は言った。学問は、自分自身でその正しさを検証し追求できることが何よりも重要だ。しかし言語学習はまったく別で、ネイティブが使っているものこそが絶対的に正しい、それを認めなければならない。言語を学ぶ際は、正しさの基準をすべて他者に委ねる必要がある。

 そういう理不尽に飛び込んでいくことが求められるからこそ、言語学習は「他者性の学校」なのだ。だから言語をよく学ぶためには、その向こう側にいる人に対して理屈のない魅力を感じなければならない。

 外国の恋人を作るとその国の言語が身につくとよく言われるが、たしかに恋は理不尽さの最たるものだろう。恋愛もまた他者性の学校であり、誰かに恋をすることは、最適化や検証やコストパフォーマンスから最も離れたところにある働きだ。


 僕の考えた最強のプランニングを声高に主張する人は多い。みんなが何かをわかった気になって、前提条件と方法さえ設定すれば、後は考えた通りになると思っている。

 異性を獲得するための最適な方法を実行すること、恋人にする相手の条件を最も上手く設定すること、そのようなものを恋愛として打ち出す類の考え方が流行している。そして、そういう界隈の人達がどう考えても幸せに見えないというのは面白い。面白いけど、つらい。


 僕はしばしば現代のゲームについて語ってきて、「やろうと思っていたことが思っていた通りに成功すること」が、その快の根本にあると述べた。そして、そのような手法に回収されるのを抜け出す術が、他者の理不尽さに身を投げ出すことだとも言った。

 しかし、そう言ってはみても、この種の文章をここでこのようにして書いてしまう以上、僕も他人を受け入れられない業を背負ってしまっているのではないか。客観という安全な世界の中にいて、どうせなら自分が誰かにとっての理不尽になりたいと思ったことはなかったか?


 もはや、理不尽さは一種の憧れですらある。




 クソ店長と女の子を見て思ったが、恋というのは世界のあり方をすっかり変えてしまう。傍から見てどれだけおかしかろうと、二人の間には方法も条件も理屈も越えた世界があるのだろう。それにけちを付ける資格は僕にはない。

 魔法のようなその働きが消えてしまった後には馬鹿げていたと誰もが思うのかもしれないが、合理的なものを乗り越える力が恋愛にあることは確かだ。


 僕は、昨日のガスト案件で、外食産業しか就職先がなくても命を断ってはいけないとか、自分もひょっとしたら可愛い女の子と付き合える世界線に辿り着けるかもしれない、みたいなつまらない希望の抱き方はさすがにしないけれど、あのクソ店長と女の子を祝福しようという気になるくらいには、人と人との間にある不思議な力を信じてしまっている。仮にそういうものがなかったとしたら、誰が結婚したり子供を作ったり出来るのだろう?


 今年は我がブロ友あしみのしゅなたその第一子が爆誕した。

 \(^p^)/ばぶうううううううう



 条件と方法に飲み込まれていく世界から逃れるために、不合理な世界に踏み入っていくことだ。それができるからこそ、人類は今まで存続してこれたとも言えるのだから。



 といわけでセ◯クスしたい。(追記します。←と書いたらグーグル先生に怒られました。この記事に性的な意図はありません。僕は純粋な人間です。)






 一ヶ月ぶりくらいのブログ投稿になってしまった。

 ブログもまた「他者性の学校(←このフレーズちょっと気に入った)」である。

 僕は長らくコメント欄を封鎖していたのだけれど、本日から解放しようと思う。色々と文句言いたかったけどコメント書けねーじゃねーかクソと思ってた人はぜひ今から書き込んでね。でも下ネタとかは苦手なのでやめてください。



 そういえばルーサクニキが彼女を作ったとかいうエントリーを書いていた。


http://blog.lusaku.jp/entry/2015/12/24/134750


 ここまで書いたんだから童貞卒業エントリーも書けよ。それが「はてなブロガー」の義務ってやつなんだよ。恋愛と同じように、ブログもまた他者性の学校だからな。(←ごめんなさい。童貞を卒業する必要もないしそれを記事にする必要もありません。グーグルに怒られたので謝罪します。)


 はい。そんなわけで、時間が経つのってはやい。「しっきーのブログ」もこれで2周年だよ!

 皆様よいお年を!