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しっきーのブログ

ひろいこころで\(^o^)/

WiMAXとの契約をおすすめできない理由

その他


 僕は2011年からWiMAXユーザーでしたが、先日解約しました。

 WiMAX2の詐欺騒動については色んなところで話題になっています。



 下のブログ記事に詳しく書かれています。


ここがひどいよWiMAX - wimax2plus ページ!


UQ WiMAX詐欺騒動!制限なしと言いながら3日で3GB制限始まる | 貧乏父さんの節約術® -節約テクニック大公開-


 どのようなものか簡単に説明すると


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 このような広告でユーザーを集め、「無制限」「固定回線の代わりになる」と謳いながら、実際は少し動画を読み込んだくらいで規制され使い物にならない速度になってしまうということです。この広告は、信じがたいことですが、炎上後も堂々と街やウェブサイトの至るところに貼られています。


 この詐欺まがいの行為は「WiMAX2」というサービスですが、僕はその前の「(旧)WiMAX」をずっと使っていました。旧WiMAXは、WiMAX2に割り当てるために周波数の帯域が減少していきます。


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 旧WiMAXの契約者には、さも「朗報!」であるかのような案内が来ます。実際には新しく2年契約を結ぶ形になります。僕もあまり考えずにこれまでの延長で乗り換えようとしていたのですが、しばらく様子見して本当に良かった!解約金2万円は回避できました。


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 WiMAXの帯域が順次減少していくことは前から知らされていましたが、6月下旬からまったく使えなくなりました。それまでは普通に使えていたのですが、テキストもうまく読み込めないレベルです。9月までに13.3Mbpsまで減らされるとのことですが、本当にそれだけあるのか疑わしいところです。


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 速度を計測するアプリを使ったのですが、普段は1から2Mbps、場所が良くても5Mbpsほどしか計測されませんでした。ちなみに上は4G回線です。10Mbpsくらいあれば普通に使えるのですが、1Mbpsだとまったく使用に耐えません。


 それで解約を申し出ると解約金が必要と言われます。これまで普通に使っていたものがまったく使えなくなって、それで解約しようとしたら解約金を払えということなので、なかなかひどいですよね。

 まあ4年間もお世話になったサービスですし、5000円の解約金なら仕方ないな、と個人的には思います。しかしWiMAX2に騙された人達は怒り心頭でしょう。解約に2万円もかかり、ほとんど違約金ビジネスです。



 サポートセンターには全然電話が繋がらず、時間をおいて7回目の電話でやっと連絡をとることができました。6月末に4年間使ったサービスを解約しました。僕はわりあい家の外でネットを使うことが多い生活をしてきたのですが、MacBookをカタカタターンして「まあかっこいい」となど女子高生達に思われる日々に終わりを告げるときがきたのです。ちょっと悲しい。

 もともとWiMAXは、場所によっては繋がりにくいという問題はあったものの、それなりに良心的なサービスだったと思います。


WiMAXの判断は合理的?

 僕は、UQWiMAXに何らかの損害を与えたいとか、電波を取り上げたいわけではありません。そもそも悪質な通信事業社はここだけではない。しかし、あのソフトバンクだって謝罪したというのに、いまだにこんなことがまかり通るマーケットは、ちょっとどうなのかと思います。

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 こんなことをすればユーザーに嫌われることくらい、やっているWiMAXが一番わかっているはずです。使い放題と勘違いさせることで契約者を集め、実際に使ってみるとそんなことはなかった。2万円払って解約するか、勿体無いから使いにくくてもずるずる使い続ける。会社側からすれば合理的な判断だと思い、実行に移したのでしょう。

 日本では文句を言う人よりも泣き寝入りしたり我慢してしまう人のほうが圧倒的に多い。そういう文化だからです。

 実際、騙された一人一人の消費者ができることはほとんどありません。消費者センターも総務省も、あまりちゃんとはやってくれないでしょう。WiMAXもそれを知っています。明らかに騙すような広告を出しても、契約書に一文字でも制限する可能性が書いてあれば大丈夫です。また、何度も買うような消費財と違ってネット環境はインフラなので、違う会社に申し込もうとすればお金も手間もかかります。

 消費者を騙すことが利益に繋がるなら、そのようなことをやる企業も当然あるでしょう。


日本の消費者は大人しい

 WiMAXや他の電気通信事業者のやったことは、ある意味で自由主義の行き着く先なのかもしれませんが、アメリカの場合、このようなことがあればすぐに訴訟です。少なくと日本の消費者のように大人しく泣き寝入りはしないでしょう。

 最近、大手通信会社の「AT&T」に10億ドル(約120億円)の罰金が下されました。


http://www.businessnewsline.com/news/201506182331520000.html


 契約者には通知することなしに速度制限を掛けていたという話ですが、それに比べてWiMAXは契約書に小さく書いてあったから良心的だね!ということにはならないと思います。


 アメリカの場合は自由にやらせて訴訟で解決、という感じですが、ヨーロッパや南米では、一人一人の消費者の判断によって企業の暴走を止めよう、という動きが強いです。儲けることだけを考える企業よりも、地域や国民のためになることをしている企業を消費者の側でしっかり支援しようという考え方です。

 つまり、ただ良い商品を求めるという消費者のあり方ではなく、商品を選べるという権利を行使しながら、企業に圧力をかけて積極的に社会を良くしていこうという動きです。


連帯経済とソーシャル・ビジネス――貧困削減、富の再分配のためのケイパビリティ・アプローチ

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連帯経済―その国際的射程

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 このような消費者の活動は、実は南米などで活発的です。近代化と自由経済には良い側面と悪い側面があり、日本はその恩恵を享受できた国なのですが、日本のように恵まれた国ばかりではありません。

 南米には、近代化の悪い部分をもろに受け、海外の強い資本に晒されて失業が増加し、仕事がないので生活水準も向上しないような国が多いのです。だからこそ、一人一人がただ消費するだけではなく、自分たちの権利を行使して悪どい企業に対抗していこうということになります。


 日本では、消費を通して社会的に働きかけようという試みはあまり盛んではありません。そのような団体もありますが、白い目で見られる少数派故にその活動が歪んでしまう不幸もありました。

 利益誘導政治なんかとも共通していますが、日本の消費者は何も考えずにただ自分の欲しいものだけを享受すればいいという環境で生きてきました。それは幸せなことでもあったのです。なぜなら、別の見方をすると、そのようなものは「信頼」があってこそ成り立つからです。

 日本の企業のやることだから、あまり変なことはしないだろうという信頼です。このようなものが日本の美徳に繋がっていったことも確かで、それは幻想だったのかもしれませんが、少なくともそのような幻想が機能していたのは悪いことではありませんでした。今でも、日本の商品は信用できる、日本人だから信頼できる、というイメージがプラスに働くことは多いだろうと思います。


 しかし、電子通信事業という新しい産業は、まったくそれに当てはまりません。もともと分かりにくい種類のものであり、わからない人は良くわからないだろうし、知っている人には説明するまでもないでしょう。

 今回のWiMAXの場合にしても、まさか無線体を預かっている大企業が堂々とこんな詐欺まがいのことをやるなんて、詳しくない日本人は思ってもなかったのではないでしょうか。まあ詳しい人からしてもこれはちょっと…と思う案件なのですが。


 孫正義に代表されるように、日本の通信事業は、考える習慣のない日本人の信頼の上の乗っかって成功したような事業です。日本企業全体がそのようなエグい商売をやっていたなら、消費者の目も肥えるし制度も厳しくなるので詐欺まがいのことは不可能になります。

 悪どい事業者達はぬるま湯に浸かった日本人を目覚めさせるイノベーターだ!と持ち上げる人達も多いようですが、さすがはプログラミング教育で次のジョブズを生み出そうとする国です。


消費者に何ができるか?

 ここで言う消費者の働きかけは、サービスの内容を良くしろという要求ではありません。通信に規制がかかるのは仕方ないことです。基本的にネットは月々のトラフィック量に応じて料金を払う従量課金です。日本人のトラフィックの多くはポルノ動画らしいのですが、わざわざ海をまたいで米国サーバーのポルノサイトを見るので、それがかなり負担になっているそうです。まったくお前らときたら。ましてや、YouTubeがニコ動がこれほど流行ると、「ギガ放題」というわけにはいきません。


 僕が主張したいのは、人を傷つけるようなやり方を容認するべきではない、ということです。

 トップが人を騙す決断をするということは、その下で詐欺を担ぐことになる従業員や、騙されて泣き寝入りするしかない消費者を傷つけ、市場全体にも悪影響を及ぼすことになるわけで、決して褒められたことではありません。イノベーターとかいう言葉で誤魔化してはいけない。

 会社側は、これが最善だという判断のもとにこのようなことをしたのだろうし、実際にデメリットを上回る儲けが出たのかもしれませんが、このようなことがいまだに平然と行われ、しかも企業に利益のある事業として成り立ってしまうというのは、一つの会社だけの問題ではありません。


 一人の消費者の力は小さいですがが、塵も積もれば山です。


総務省|電気通信消費者情報コーナー|電気通信サービスに関するご相談


 総務省「電気通信サービスに関するご相談」のホームページです。住まいの地域ごとに番号が違い、首都圏の電話番号は「03-6238-1935」になります。僕も電話しました。

 僕の場合は、あちらの都合でサービスの使用が不可能になってしまったのに解約金がかかるのはおかしいのではないか、と話しました。WiMAX2に加入してしまって、怒りが抑えきれないとか、せめて無償で解約したい、という方はぜひ電話して欲しいです。UQWiMAXの窓口と違ってすぐコールに出てくれますので、たった3分あれば終わります。

 あまりにも苦情が多ければ、何かしら対応せざるを得なくなると思います。電話で苦情を訴えるだけなので簡単です。


 騙された人はもう二度とWiMAXと契約しないだろうし、知り合いにもWiMAXを勧めることはないでしょう。僕もこんな記事を書いてしまっています。しかし、これも消費者としての正当な活動です。

 いちいち企業のやることに声をあげるのは品がないし面倒くさい、という文化が日本にはあります。一人一人の消費者がやれることは微小なものですが、それは選挙の投票と似ています。オレの一票なんて何の意味もないだろ、と言うべきでないのと同様、消費者の企業に対する働きかけも一般的なものにしていく必要があるでしょう。日本の企業だから信頼できるという神話はとっくに終わっているのだから。