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しっきーのブログ

ひろいこころで\(^o^)/

個人的におすすめする村上春樹の長編小説ランキング

おすすめ 小説 ランキング

 「女のいない男たち」である皆様、こんにちは。個人的におすすめしたい村上春樹の小説を紹介していきます。一応ランキング形式なのですが、上から下にいくにつれて順位が高いということにしてます。一番おすすめのものから見たい人は一番下まで一気にスクロールしてください。どの作品が好きかは個人差が大きく出やすいものなので、あくまで僕の個人的なおすすめです。皆様はどの作品が一番好きですか?


アフターダーク

アフターダーク (講談社文庫)

アフターダーク (講談社文庫)

 実験的な小説と言われる。娼婦や暴力団など、都会のアンダーグラウンドな部分を盛り込んだ作品でもある。カフェで男女が出会うシーンは雰囲気があっていい。僕もよく「すかいらーく」で一人で本を読んでることがあるからわかる。もちろんそのような出会いは春樹特有のファンタジーなんだけどね。


色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

 現在出ている村上春樹の長編小説の中で最新のもの。圧倒的な文章力は健在。特に最後の鉄道の描写が凄かった。ただ、いい小説ではあるのだけれど、どこか狐につままれたような感じも受ける。本が発売されたときには村上春樹という作家の世界的な人気が再確認された。そして日本での賛否両論もものすごい。例のアマゾンレビューがめっちゃ面白かったw  

ダンス・ダンス・ダンス

ダンス・ダンス・ダンス(上) (講談社文庫)

ダンス・ダンス・ダンス(上) (講談社文庫)

 「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」に続く「鼠シリーズ」の4作目であり、読み応えのある大長編。できれば「羊をめぐる冒険」の後に読みたい。素晴らしいタイトルのセンスに脱帽。「文化的雪かき!」


スプートニクの恋人

スプートニクの恋人 (講談社文庫)

スプートニクの恋人 (講談社文庫)

 レズビアンの女性の恋を扱った恋愛小説。こういうのが書けるからハルキは世界中に女性ファンを持っているのかもしれない。女性の繊細さ、傷つきやすさがひしひしと伝わってくるような作品。二つの世界というテーマもとても印象的に描かれている。


国境の南、太陽の西

国境の南、太陽の西 (講談社文庫)

国境の南、太陽の西 (講談社文庫)

 結婚し、子供を持ち、不自由なく暮らす主人公がかつての同級生との恋にハマっていく物語。村上春樹が「恋愛」を直球に書いたときの恐ろしさがわかる、文句なく素晴らしい作品だ。しかし僕にはどこかまったく別の、バブリーな世界の話のように思える。それでも多くの読者の共感を無理やり引き寄せるのが本作の暴力的な凄さなのかもしれない。


1973年のピンボール

1973年のピンボール (講談社文庫)

1973年のピンボール (講談社文庫)

 人間と機会の関係性についての描写が特徴的。オタク文化の根底にある感覚をすくい上げているようにも感じられる。ピンボールに嵌り込む主人公とか、双子の女の子と一緒の生活とか。「わかってる」感じがある。チンポコをレーゾン・デートルとか言いながらオタク側の感性も備えているのが、春樹が春樹たる所以かもしれぬ。ピンボールについての文章だけでも読む価値があるし、かつてのピンボール台との邂逅のシーンは圧巻。これで芥川賞がとれなかったとか、文壇の影響力が強い時代に、いかに春樹が憂き目に合っていたのかがわかる。


風の歌を聴け

風の歌を聴け (講談社文庫)

風の歌を聴け (講談社文庫)

 処女作。本人は未熟な作品として翻訳は許していないみたいだが、文章の持つ力の凄さを感じる。いまだに圧倒的な引力と影響力を感じる本。村上春樹の本だけを集中的に読むのは危険なのでやめよう。多分変な文章を書いてしまう羽目になる。衝撃的なデビュー作だが、発売当初は好意的に迎えられたとも言いがたい状況だったらしい。そういうものなのかもしれない。


1Q84

1Q84 BOOK1-3 文庫 全6巻 完結セット (新潮文庫)

1Q84 BOOK1-3 文庫 全6巻 完結セット (新潮文庫)

 オーウェルが近未来を描いた「1984年」をモチーフにして、すでに過去になってしまった1984年を描く。宗教が強いモチーフとして打ち出されている。女性のスポーツインストラクターである「青豆」が主人公。「ふかえり」という萌えアニメに出てくるような美少女も登場する。オシャレでロマンチックでシリアス。60歳でこれが書けるんだから作家の寿命は長い。BOOK1とBOOK2で終わると思われたが一年後にBOOK3が出版された。この形式は「ねじまき鳥クロニクル」に似ているが、「1Q84」ではもともと2部で終わるつもりの作品だったような気がする。でもBOOK3が個人的には一番好き。「二人で月を見るの」「とてもロマンチックだ」…(´・ω・`)


羊をめぐる冒険

羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

羊をめぐる冒険(上) (講談社文庫)

 ものすごく村上春樹らしい作品だと思う。ジャズ喫茶の仕事をやめてから書いた、初めての本格的な長編小説。シンプルで、初期作品の新鮮さが心地いい。「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」に続く「鼠シリーズ」の3作目ということになっているが、前の二つを読んでいなくても問題ない。文体もストーリーも共に楽しめる。熱心な春樹ファンを獲得したのも納得の一作。


世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 全2巻 完結セット (新潮文庫)

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド 全2巻 完結セット (新潮文庫)

 1985年に書かれた小説だが、漫画やアニメなどサブカルも含めた後の作品に大きな影響を与えた作品と言われる。名作アニメ「灰羽連盟」はこれをモチーフにしているとか。二つの世界を行き来し、冒険譚であり、ストーリーは筋立てられている。村上作品の中では珍しく明確なカタルシスが用意されているので人には勧めやすいかもしれない。


ねじまき島クロニクル

ねじまき鳥クロニクル 全3巻 完結セット (新潮文庫)

ねじまき鳥クロニクル 全3巻 完結セット (新潮文庫)

 大長編であり、歴史と戦争をテーマとして扱っている。綿密な描写やイメージの繋げ方から村上春樹という作家の凄さ、恐ろしさがわかる。飼っている猫や妻が姿を消してしまうところから話が始まる、村上春樹がつくり上げてきたモチーフの集大成のような小説。綿密で冗長で重厚な作品なので、まとまった時間があるときにじっくり読みたい。


海辺のカフカ

海辺のカフカ 全2巻 完結セット (新潮文庫)

海辺のカフカ 全2巻 完結セット (新潮文庫)

 僕が一番最初に読んだ村上春樹作品。なぜか夏が来るたびに読みたくなる。物語は15歳の主人公、田村カフカ少年が家出を決意するところから始まる。物語の牽引力は間違いなくトップクラス。読みやすく、先が気になる構成になっている。猫と会話できる認知症の老人タナカさんとか、ホシノ青年とか、カーネルサンダースのポン引きとか、登場人物も魅力的。衒学的な部分が多く、春樹作品の中でもかなり饒舌に人が喋る。作品としては「ねじまき鳥」や「ハードボイルド・ワンダーランド」のほうがよく出来てるかもしれないけど、人に勧めたいと思うのは「海辺のカフカ」かな。


ノルウェイの森

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)

 村上春樹作品の中では異色のリアリズム恋愛小説。僕が生まれる前に発売された本だと思うとビックリする。春樹が感じた60年台後半の空気はこんな感じだったのだろうか。暖色の部屋と、静かな会話と、ギターの音色…。好きな人と嫌いな人がはっきり別れるんだろうな。村上春樹作品全般がそういうものなのだろう。



 村上作品は熱狂的なファンとアンチがたくさんいる。まあ、そういう論争はそういうのを楽しめる人だけが楽しくやればいい種類のものだと思う。今は、とにかく否定しようがないほど巨大な作家、というくらいまでは評価が固まってきた感じだけど、死んでから30年立たないと正確な価値なんてわからないよね。個人的には、特別ファンだという意識があるわけでもないけど、新作が出たら必ず発売日には買うくらいには注目してる。

 春樹はエッセイや旅行記もいいんだよね。


走ることについて語るときに僕の語ること

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

 読むと必ずランニングがしたくなる名エッセイ。一言で言ってしまえば「大げさ」という村上作品に共通する特徴はエッセイの中でも健在。しかし、その大げさな感覚を違和感なく、というより効果的に文章としてまとめてしまうのが天才作家の力量なのだろう。30過ぎてから煙草やめて本格的にマラソンやりだすってすごいよな。


雨天炎天

雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行 (新潮文庫)

雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行 (新潮文庫)

 ギリシャ、トルコへの旅を綴ったロードエッセイ。贅沢な観光地や豪華な食事が出てくるわけではないストイックな旅なのだが、とても楽しそうに書く。旅行記って企画自体が楽しそうだよね。今は出版社の人もつれて旅行記書いて採算がとれる作家っているのだろうか。


村上朝日堂

村上朝日堂 (新潮文庫)

村上朝日堂 (新潮文庫)

 村上春樹のエッセイ集。最近は「村上さんのところ」が大ブームだけど。昔から読者の質問に回答するということはやっている。すごい作家だなあ。あと、安西水丸先生の描く村上春樹がものすごく絶妙だったんだよね。あんなシンプルな村上春樹は他に誰も描けないだろう。ご冥福をお祈りします。


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 少なくともあと一作は大長編を書くでしょう。超楽しみです。「村上さんのところ」が終わったら頑張ってください。応援してます!



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