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しっきーのブログ

ひろいこころで\(^o^)/

深夜のガストで感動した話

日常

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 僕は最近ブログを始めたのだが、読んだ本とかゲームの話しか投稿していない。個人的には、日常で起こる些細なこと、何を食べたとか、おしゃれな雑貨を買ったとか、見たテレビが面白かったとか、そういうことを綴っていくようなブログが結構好きだったりするのだが、自分のことはあんまり書ける気がしない。

 僕は普段、だいたい本や漫画を読むかゲームをするかニコニコ動画を見るか勉強をするかしかしない。大学と下宿先のアパートと家の近くにあるファミリーレストラン「ガスト」以外の場所にはほとんど行かない。そんなつまらない生活をおくっているのだ。

 僕はほぼ毎日ガストに行くのだが、なぜかと言うと、下宿先のアパートにまともな机がないからだ。布団に潜り込んで本を読んだりゲームをしたりすることはあるが、ちゃんと勉強したりパソコンで何か打ち込もうとすると、やっぱり立派な机が必要になる。しかも僕は持ち運びできるWiMAXを契約しているのだが、僕のアパートの部屋の電波がすごく悪くて、繋がらないこともあるし、繋がったとしてもすごく遅い。契約したときはそんなことなかったんだけど、ある日から突然悪くなった。すぐ隣に別のアパートが建設された影響だろうか。文句も言ってやりたくなるのだが、クレーマーみたいで嫌だし、別のところと契約するのもまためんどくさいのでそのまま使っている。だから作業はほとんどガストですることにしているのだが、ファミレスって意外と集中できて作業が捗ったりする。

 僕はほとんど毎日朝7時に起きて、ガストに行って勉強したり学校の課題をやったり本を読んだりする。それから学校に行く時間が来たら学校にいく。僕のキャンパスのメディアセンターは夜11時までやっているのだが、僕が帰る時間は決まっていて、特別なことがなければ10時10分から出るバスに乗る。理由は空いているのと、バスと降りてからちょうど電車に乗れる時間帯だからだ。11時前に家について、そこからガストにいって勉強するか部屋で本を読んだりゲームをしたりするかというのが僕の生活で、それをだいたい毎日やっている。こう書くとめちゃくちゃ勉強しているみたいに思えるのだが、大学のキャンパスでもゲームをしたりニコニコ動画を見たりしているのでそうでもない。

 僕はガストに対して愛蔵半ばしている。一応、僕が毎日通う「場」として感謝の念を持たなければならないと思う一方、ガストという店のあり方は気に入らない。というか、僕はファーストフードとかチェーンのファミリーレストランが全般的に嫌いだ。「ガスト」とはイタリア語で「味」という意味らしいが、ガストの料理は不味い。一応毎日通っていることもあって、それなりに色々と頼んでみたのだが、まともに食べれたもんじゃないと思う。食材がなんだかおもちゃみたいで、野菜とか味わって食べようとすると、「これ大丈夫なやつなのかな?」って味がする。サイゼリアみたいにレンジでチンするだけじゃなくて調理場でガチャガチャと料理しているんだから、もうちょっと頑張ってほしいと思う。僕は基本的に寂しい生活をおくっている人間なので、口に入れるものに対して過剰な温かみを求めているのかもしれないが、でも大学の食堂のご飯は普通に美味しいと思っている。別にガストに恨みがあるわけではないのだが、やっぱりガストは不味いのだ。まあ、けっきょく勉強は捗るからガストには通うことになる。

 昼食と夕食の人が混む時間を避け、朝か深夜だけにしているが、やっぱりある程度席を使うからにはそれなりに注文しなければいけないと思うので、僕は毎日「きのこ雑炊」と「ドリンクバー」を頼む。600円くらい頼めばまあ居座ってもいいかなと思っているのだ。深夜は「クリームあんみつ」を頼む。

 「きのこ雑炊」には七味唐辛子をつけてもらって、大量にかけて食べる。僕は、安くて不味いものにはとりあえず辛いものをかければ食べれる、という思想の持ち主で、辛いというジャンキーな部分に頼ってものを口に入れれば一定の満足感は得られる気がするのだ。それには雑炊が適しているし、ガストの「きのこ雑炊」は値段も安くカロリーも低い。そういうわけで、僕はほとんど毎日「きのこ雑炊」に七味唐辛子を大量にかけて食べている。ちなみに、深夜に「クリームあんみつ」を頼むのは、夜ご飯を食べた後なのでデザートがいいのと、あんみつは低カロリーの素晴らしい日本のスイーツだからだ。甘いものは、なんだかんだ言ってガストでも美味しい。まあ砂糖使ってるんだから不味く作るほうが難しいんだけどね。

 ガストには色んな人が来る。朝はトイレの洗面器で水遊びをする多動症っぽいおじいさんがほぼ毎日いるし、深夜は集団で奇声を上げるDQNがいたりしてうざいし、いちゃついているカップルは別にうるさくないけどもっとうざい。まあ、おかしくて野蛮な人間がいろいろといるのだが、だからと言ってエミール・ゾラの「居酒屋」みたいなどこか味のある空間というわけではなく、店の内装とかは悪い具合にソフィスティケートされている。

 内田樹だったかが、おかしな人達とも気分よく共生できるのは大事な能力なんだよ!みたいなことを言っていた気がするので、修行のつもりでガストで作業をしているという部分もある。修行の成果はそれなりにあって、僕はそういったヤバい人達の中でもあまりストレスなく本を読んだり勉強したりできるようになった。

 やっと本題である。今日は、朝ガストに行って勉強して、休日なので昼は自分の部屋でお昼寝をしたり本を読んだりして、夜になってまたガストに来たのだが、僕のすぐ近くのテーブルで、妊娠してしまった子供を中絶するか、結婚して子供を生むか話し合っているカップルがいた。

 「普通ガストでそういう話する?」と思うのだが、DQNなら仕方ない。僕は気にせず本を読もうとしたのだが、女の子のほうが美人だったのと、話題が面白そうだったので、つい聞き耳を立ててしまった。

 そのカップルは一度破綻? みたいな感じになって、別れそうな感じだったんだけど子供ができちゃったようだった。「好きになれるとかなれないとかじゃなくて、産みたいか産みたくないかじゃなくて、今あたまが真っ白なのっ!!」って女の子のほうが言ってて、ああ、DQNなんだなぁ、かわいいけど、と僕はしみじみと思っていた。で、男のほうもすごいバカで、女の人が2回中絶したらもう妊娠できなくなることも知らなくて、僕は激おこ状態になったりしながら、そのカップルの喧嘩の一部始終を三時間くらい、本を読むふりをしながら必死に耳を傾けていたのだ。

 カップルの女の子は深刻な話をしてるんだけど、ときどき可愛くて、泣き出したりしたと思ったら、メニューを取り出して、これ食べたい!とか言ったりする(あれ、これがメンヘラってこと?でもなんだかそういった動作がいきいきとして可愛かったんだよね)。ご飯が来て、それを食べだしたら、急に深刻な話から、共通の友達の話とかこの前行ったレストランの話とかになって、そのとき二人の間に流れる空気が、なんかこれからずっとこんなふうにやってくんだろうなあ、って感じの、生活の匂いがしたのだ。それが、僕にとってはすごく羨ましいものだったわけで、でも二人の話によれば、お金のこととか仕事のこととか色々と心配事だらけで、まあDQNだからそうなんだろうなあ、とか思っていたけど、じゃあ俺はどうなんだよ!俺だって深夜のガストで見ず知らずの人の会話に聞き耳立ててるクズじゃねえか!って感じになって、せめてガストじゃなくてスタバに行きたいと思ったけど、マックブックで作業しているので「スタバでドヤ顔マックwww」みたいな感じで後ろ指刺されるのが嫌で、だいいちスタバは深夜までやってなくて、なんか色々嫌になってしまった。

 ずっと会話を聞いてたんだけど、そいつらはDQNらしく、女の子が「ほんとに私のことが好きならここで大声で大好きって叫んで」とか言って、可愛くて、男のほうはオドオドして、「いや、叫ぶのはちょっと、チューならできるよ?ねえ、チューならできるけど?……でも叫ぶのは」とか言ってて、僕はムカつくのを通り越して微笑ましくなってしまって、結局男のほうは何も言わなくて、「俺にこんな可愛い彼女がいたら羞恥心とか他者性とかかなぐり捨てて全力で叫ぶわ!こんなんだからまともなとこに就職できないんだよ!」とか思って、でもよく考えれば僕も一応就活生で、でもまだ何にもやってなくて、営業マンみたいなこともやりたくないしプログラミングもやりたくなくて、働くくらいなら一日中全力で勉強してたほうがマシだぜ!という気になって勉強道具を取り出したのだが二人の会話が気になってまったく手をつけられなかった。

 で、ほどけた感じで二人が話すようになって、女の子が「ペット買っていい?」みたいなことを言って、結婚したら二人でペット買うこと約束して、「指きりげんまん」もして、なんか段々と良い感じになっていった……。

 何が感動したかと言うと、最初険悪なムードで入ってきた二人が、最終的には「結婚しようか」と言い合って出て行ったことだ。いくらDQNでも、リア充死ねと思っていても、やっぱりそこには感動するものがあったのだ。二人は少し潤んだ目になって店から出て行った。僕は「いや!ガストでそういう話すんなよ!」とそのときは思ったのだが、ガストだからこそよかったのかもしれない。ふつうプロポーズとかって、結構いいレストランで指輪とか渡して「結婚しようか!(・ω<)」みたいな感じでやるのがまあセオリーということになってるけど、あの二人はどっちから言い出すとかじゃなくて、なんとなく素の部分の延長で「結婚しよう」になった感じがしたのだ。そういうのが、すごく良くて、ちょっと感動してしまったわけだ。「チーズinハンバーグ」を食べる気にはならないけど、そういう場を提供してくれた「ガスト」を少しだけ見直してしまった。

 で、おそらく同じ年くらいであろう新たな夫婦を見送って、一人残された僕は、くやしいような、寂しいような、嬉しいような、死にたいようなよくわからない気持ちになって、なんか色々とがんばろう……と思ったのだが、読もうと思っていた本とかやりたいと思っていた課題とか全然終わってなくて、ガストを出た帰りにコンビニによってヤングマガジンの「喧嘩稼業」を読んだらすごく面白かった!そんな一日でした。